録音のポイント

書き起こし原稿の精度は録音状態によって大きく左右されます。ここでは、クリアな音源を得るためのポイントをご紹介いたしますので、録音の際のご参考にしていただけましたら幸いです。


■録音モードについて

・ICレコーダーなどの録音機器には、通常、複数の録音モードが用意されています。「長時間モード」は、より長時間の録音が可能ですが、そのぶん音質が低下しますので、文字起こし(書き起こし)のための録音にはあまりお勧めできません。できれば「高音質モード」(または「標準モード」)での録音をお願いいたします。

可能な限り高音質での録音をお勧めいたします
高音質モードで録音

・また、マイク感度の設定も重要です音割れしない範囲でできるだけ音量が得られるよう、プロ向けの高性能な機器には録音レベルの調整ツマミがありますが、一般向けのレコーダーでも「高・中・低」または「高・低」の選択が可能な機種がほとんどです。会議は高または中、口述録音は低が基本ですが、不安なときは低めに設定しておいて、あとで文字起こしをする際にパソコン等で増幅して使用するのが無難でしょう。


■インタビューや対談、少人数の座談会などの場合

ICレコーダーで録音

・インタビューや対談、または数名程度の座談会などであれば、ICレコーダー等をテーブルの中央に置いて録音するだけで十分です。複数のレコーダーをお持ちであれば、1台をメインの話者(座長や司会者等)寄りに、もう1台をその反対側に、対称となる位置関係で設置されると、なおよろしいかと思います。

・ただし少人数であっても広めの応接室など、お一人お一人の間隔があくような場合は、適宜レコーダーの数をふやしたり外部マイクを接続するなどしたほうが、よりよい録音が得られます。

■5〜10人程度の会議の場合

・良好な録音のためには、各発言者から1m以内にマイク(レコーダーの内蔵マイクを含みます)があることが理想です。5〜10名様程度の会議になりますと、この条件を満たすためには2台以上のレコーダーをご用意いただくか、または必要に応じて外部マイクを複数台用意する必要があります。

・予備のレコーダーや外部マイクが足りない場合、「出張録音」「無料機材レンタルサービス」のご利用も可能ですので、お気軽にご相談ください。

■10〜20人程度の会議の場合

出張録音で、より精度の高いテープ起こしを実現

・10名様を超える会議ですべてのご発言をクリアに録音するためには、最低でも2台、できれば4〜5台以上のレコーダーが必要です。京阪奈録音反訳サービスの「出張録音」をご利用いただければ、2人に1台ずつの外部マイクとミキサー、または数台のレコーダーとの組み合わせにて、最適なセッティングで録音させていただきます。

・また、同時にご発言者様も特定いたしますので、主催者様・事務局様のお手間を最小限に抑えられます。

■20人以上の会議の場合

・20名様以上の会議の場合、拡声マイクを使用されることが多いかと思います。スピーカー内蔵のポータブルアンプや会場のPA設備から後述の「ライン録音」ができれば、レコーダーの内蔵マイクよりも格段にクリアな音声が得られます(接続ケーブルが必要です)。

・ライン録音が困難な場合、スピーカーの近くにレコーダーを置くことで、比較的良好な録音が可能です。ただし、レコーダーとの距離が近すぎると音割れ(ひずみ)が生じる可能性がありますので、これを防止するため、状況に応じてレコーダーのマイク感度を「低〜中」に設定されることをお勧めいたします(ボリュームが低いぶんには増幅可能ですが、録音してしまったあとで音割れを修復することはできません)。

・なお、マイク不使用の発言をフォローするため、メイン(ライン録音またはスピーカー付近での録音)のほか、サブでの録音も確保されることをお勧めいたします。

※京阪奈録音反訳サービスの「出張録音」スタッフは、上記の録音(メインおよびサブ)を確保した上で、必要に応じてさらに録音系統を追加するなど、万全の体制で臨みます。大人数の会議などで録音に不安をお感じの場合は、ぜひ、京阪奈録音反訳サービスの「出張録音」をご利用いただきますようお願いいたします。

■講演会やシンポジウム、セミナーなどの場合

ライン録音でクリアな音源を確保します

・講演会やシンポジウム、セミナーなどの場合はPA設備のご利用が前提となりますので、ライン録音がベストです。

・ただし会場によってはライン録音不可の場合もありますので、次善の策としては、演台や壇上のテーブル、およびスピーカーの近くにレコーダーを設置することになります。

・マイク不使用や音響トラブルなども考慮し、複数系統での録音をお勧めいたします。


■PA設備がある場合は「ライン録音」を

・ホールやホテルの大宴会場など、PA設備がある場合はマイクの音声をアンプから直接録音する「ライン録音」をお勧めいたします。通常、会場の音響担当の方に「録音したいのでラインアウトをお願いします」と言えば、お手持ちの機器に合ったライン出力ケーブルを用意していただけます。会場によっては有料の場合もありますが、レコーダーの内蔵マイクよりも格段にクリアに録音できますので、書き起こし原稿の精度向上が期待できます。

・ただし、マイク不使用や音響トラブルなど不測の事態に備えて、手元のレコーダーによるサブ録音なども含めて複数系統での録音をお勧めいたします。